「誰」が「何」をやっているのか

「誰」が「何」をやっているのか

それぞれの役割について

内視鏡室では医師、ナース、臨床検査技師などさまざまな職種の人が働いていますが、検査そのものは誰が担当しているのでしょうか。内視鏡検査そのものを行うことができるのは医師のみです。それ以外の業務はナースなどのスタッフが担当します。
内視鏡検査は患者が検査室に入ったら検査や治療を行い、終了したら退室、というのが主な流れです。項目をひとつずつ区切ると 「患者のチェックと誘導、検査室への入室管理」「スコープの洗浄・消毒、器具・備品の管理、在庫管理・補助、鎮静患者の観察・記録」「内視鏡検査」「鎮静患者のリカバリー室での観察」「医療機器の点検・保守・操作」「内視鏡室内で使用する薬剤の調整」「採取した検体の処理」と7項目になっています。項目ごとに臨床工学技士や薬剤師など専門のスタッフを置いている病院もありますが、多くの病院ではナースが複数の業務を兼務しています。
検査に使用する内視鏡スコープは長さや太さによって種類が分かれています。医師は適切な内視鏡スコープを患者の体内に挿入し、観察・治療を行います。

重要なのは安全管理

内視鏡の技術は年々進歩しています。患者の負担は減少しますがその分、内視鏡治療に必要な技術は高度化しています。リスクや難易度も上がっていますが、同時にきめ細かい安全管理も必要です。安全管理を徹底するためには多職種が情報を共有し、それぞれの立場から対策を提案することが重要です。チームが上手く機能するように調整するのが、ナースや消化器内視鏡技師の役割です。

消化器内視鏡技師とは

消化器内視鏡技師という言葉を聞いたことがない人もいるかもしれません。消化器内視鏡技師とは日本消化器内視鏡学会の認定資格を取得した技師のことです。日本消化器内視鏡学会では内視鏡検査で使用する機器の洗浄・消毒・管理、検査や治療の補助などを行うための訓練を実施しています。
消化器内視鏡技師になるにはいくつかの条件をクリアする必要があります。まず、ナース、臨床工学技士、臨床検査技師などの医療系資格を取得していること、その上で実務経験を積み、認定試験に合格する必要があります。内視鏡手術の中にはリスクや難易度の高いものもあります。しかし、消化器内視鏡技師の資格を持っていれば専門的な技術と深い知識を持っていることを証明できるので、難しい検査でも安心して受けられることをアピールできます。ハイリスクで難易度の高い検査を頻繁に行う病院では消化器内視鏡専門医の果たす役割は大きいことでしょう。

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